中世から近世の美術様式
ヨーロッパの美術史のなかで中世とされる5世紀頃から絵画などの題材に用いられる主題の多くは、キリスト教関連の事柄であることがほとんどでありました。聖書のなかの物語があたかも目の前で繰り広げられているような神聖なる世界を見る者たちを引き込んでいくようなそんな荘厳な作品が数多くみつかります。中世の時代が終わりを告げる頃、近世ではルネサンス運動が活発化し、中世美術とは異なる人間味を感じさせる絵画作品が登場しはじめます。近世のなかでも前半はルネサンス様式、後半はバロック様式などと呼ばれているそうです。近世の時代にも絵画の主題の多くは聖書をモチーフにしたものでありますが画面に登場する人びとの表情や雰囲気を見比べると描写や技法の変化を読み取れるのではないでしょうか。